過去に何度も「閉店セール」をしていた店が、本当にシャッターを下ろした。東急東横線・武蔵小杉駅前にある靴店「クロシード(CROCEED)小杉店」(神奈川県川崎市)が、2022年7月3日に営業を終えたのだ。セールは約2か月も続いたという。
この「閉店セール」を詳細に記録していたのは、「武蔵小杉総合情報サイト」とうたったメディアサイト「武蔵小杉ライフ」の公式ブログだ。J-CASTトレンドは、同サイト管理人でこの靴店の記事を執筆した「はつしも」さんに取材した。
「今回は本当です」
今年4月22日から始まった「閉店セール」について、はつしもさんはこう振り返った。
「いつもと様子が違うような気がしました、メッセージが強いなと...」
はつしもさんが武蔵小杉に転居してきてから、約20年。「クロシード」は当時からすでに営業していた店で、たびたび閉店セールを開催していたのを目撃していたという。「風物詩みたいなものでしたね」。
今回の閉店セールでは、店の前を偶然に通りかかった際、「またやっているな」と思ったと、はつしもさん。しかし、「完全閉店」や「長い間、ご愛顧ありがとうございました」といった言葉が、店頭のポスターに並んでいた。今までの「閉店セール」では使われていなかった言葉。「メッセージが強い」と感じたのは、こういうわけだろう。違和感を覚え、写真に収めていた。
その後「閉店は本当らしい」という情報を、ツイッター上で目撃。営業最終日に店舗に出向いて確認したという。
店員に「いつも閉店セールやっていましたが、今回本当に閉店するんですね」と話しかけると、苦笑気味に「確かによくやっていたんですけど、今回は本当です」と答えたと明かした。
「寂しい」との反応多く
はつしもさんが、この様子を記事にして公式ブログに掲載、ツイッターに投稿したところ、街の人からは「嘘でしょ?」、「本当に閉店したのか」と半信半疑の反応や、驚きの声が寄せられたという。
地元民からは、繰り返す「閉店セール」も含めて「クロシード」は受け入れられていたようだ。「寂しい」との反応も多かったそうだ。
はつしもさんも、「昔からある風景が変わるのは、寂しいところがありますよね。SNSの反応を見ると、思った以上に愛されていたお店だったんだなと感じます」と語った。
J-CASTトレンドは、「クロシード小杉店」を運営していた「ワシントン靴店」(富山市)に取材。閉店は、契約終了のためだと認めた。