コロナ前に匹敵する旅行者数見通しだが
こうした政府側の慎重姿勢にやきもきしているのが旅行・観光業界だ。
日本旅行業協会の髙橋広行会長は(JTB取締役会長)は7日の記者会見で、「実施されれば地域活性化の背中を押す大きな効果につながるが、延期や中止となれば逆の効果が働く」と懸念を表明した。また、「延期になるということになれば、旅行そのものが感染拡大に直結しているのではないかというような印象を与えかねないということで、非常にその部分については遺憾に考える」とも。
JTBは7日、夏休み期間の旅行見通しを発表した。それによると、今夏の国内旅行者数は、コロナ前の2019年にほぼ匹敵する7000万人になる見通しだという。しかしながらコロナの再拡大や、全国旅行支援の中止、もしくは延期によって、大きな打撃を受ける可能性も出てきた。
日経新聞によると、政府は10日の参院選挙後に延期時期などを決めることになるという。また、当座の善後策として、「県民割」への国の補助を、当初の期限だった7月14日宿泊分以降も継続する案なども出ているという。