ガチ中華から脱却へ「海底撈火鍋」 日本人向けに「辛くないスープ」も

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   コロナ禍で海外旅行に行けない人々の「プチ旅行気分」需要を取り込み、中国本場の味を提供する「ガチ中華」ブームが続く中、日本で展開するガチ中華としては「老舗」「大手」に分類される火鍋チェーンの「海底撈(かいていろう)火鍋」が、アフターコロナを視野に脱「ガチ中華」に着手した。

   現在の客層の日本人比率は3割だが、メニューのローカル化やスタッフ教育によって5割に高めたいという。そこで、「辛い食べ物が苦手」なため火鍋未体験の編集長と池袋店を訪問し、日本人にお勧めのスープや具材を紹介してもらった。

  • 名物のカンフー麺など、多彩なパフォーマンスもお店のウリ
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無料のジェルネイル、眼鏡クリーニング......

   最初に海底撈火鍋について簡単に紹介したい。1990年代に四川省でオープンした同店は、SNSが広がった2010年代に口コミで人気が爆発し、世界で1500店近くを展開する中国最大の火鍋店に成長した。人気の最大の理由は、「神接客」「スタッフにできないことはない」とも言われる手厚いサービスだ。

   海底撈日本法人の広報、山本さんが「日本でもできることはやっています」と話すように、日本の店舗でも待ち時間中のジェルネイルサービスや、眼鏡クリーニングなどを無料で提供している。

店舗でスタッフを通じて予約すると、空き時間や飲食後に無料のジェルネイルサービスが受けられる
店舗でスタッフを通じて予約すると、空き時間や飲食後に無料のジェルネイルサービスが受けられる

   コロナ前まで破竹の快進撃を続け、火鍋チェーンとして初めて上場も果たした。だが、2020年に「コロナはすぐに収束する」と考え、逆張り戦略で店舗を一気に拡大したところ、ご存じの通り世界的に感染が何度も再燃し、2021年は苦戦した。

   日本でも緊急事態宣言・まん延防止等重点措置期間は基本的に休業しており、町田店などを閉店した。店舗あたり面積が大きいため、ガチ中華ブームの追い風よりも「会食自粛」の逆風の方が大きく、この1年ほどはデリバリーやテイクアウトに力を入れながら、メニューの改善に取り組んできたという。

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