先日、武藤敬司選手が引退発表されました。
「プロレスはゴールのないマラソンだと言った自分ですが、ゴールすることに決めました」
発表時にコメントされたこの言葉、とても印象的でした。
武藤さんは現在59歳。来春引退とのことで、その頃には60歳。つまり還暦です。
今回は、なぜプロレスラーは他のスポーツに比べて、選手生命が長いのかをお話しします。
最高齢レスラーは80歳
まずは、主なスポーツ選手の平均引退年齢を見てみましょう(あくまでも藤本調べです)。
水泳 21歳
サッカー 26歳
ラグビー 29歳
プロ野球 29歳
ボクシング 30歳
大相撲 32歳
競馬騎手 38歳
プロレス 42歳
現在、最高齢の現役レスラーは、大日本プロレスのグレート小鹿選手です。1942年生まれなので、現在80歳!!! もはや超人レベルですね!
ではなぜ、プロレスラーの選手生命は長いのか。
私はこう思います。プロレスは、勝つことと同じくらい、人間の凄(すご)みを見せることが大切だからです。
「人間の凄み」には、30年、40年...60年と長く生きれば生きるほど醸し出されるオーラがあります。これは練習で鍛えても培われないものです。哀愁、失敗、挫折、奇跡全ての経験がリング上に投影されます。
もちろん、人生の経験だけでここまでできるわけではありません。
日常生活から、体のケアとトレーニングのバランスを考えて自分の肉体を管理するプロレスラーは、選手生命が長い。若手の頃から、体調や体の痛み、違和感に敏感でいることが、長く続けられるコツかもしれませんね。