カップラーメンに救われた
難しいのは、ツイッターで「大事な話をまじめに伝えると、受け手がサッと引く傾向にある」点だ。肝いりのPRツイートをしても、取り留めのない私的投稿ほどの「エンゲージメント(ツイートへのリアクション)」を得にくい。「ホームランを期待されているのに、三振に終わるような無力感」。成瀬さんは、こう表現する。
成績が振るわなくても、日々投稿し続けなければならない。「インプットに対し、アウトプット過多」に陥りやすいと感じており、時折、息切れ状態になるそうだ。一時的に運用から離れる場合もあるという。
そうした中で、ふっと気が楽になった出来事があった。21年8月、昼にカップラーメンを食べたのがきっかけだ。フタの裏に、「公式ツイッターをフォローしてにゃ!暇つぶしくらいにはなるにゃん!」と、カップラーメンのアカウントに誘導する一文を見つけた。
「ああ、多くの人にとって『ツイッターは暇つぶしなんだ』、と。必要以上に気負わなくていいのかと、目からウロコが落ちました」
見る人への配慮なく、好き勝手にしてよい、との意味ではない。ツイッターは仕事であり、達成すべき目標はあるが、「暇つぶししている人たちが、少しでも楽しめる運用を続けるのが理想」と成瀬さん。「うまくおふざけ」していきたいと締めくくった。