長野県千曲市が、ふるさと納税返礼品に「腸活×千曲市特産品」の詰め合わせセットを採用した。一般社団法人信州千曲観光局と、腸活サポートアプリ「ウンログ」を提供する、ウンログ(東京都渋谷区)のコラボレーションによるもの。
みそをはじめ、「おいしいしょうゆ豆」「ドライあんず」「きのこご飯の素」などをラインアップ。ウンログが「腸内環境改善」の視点からセレクトした品だ。内容は季節によって変わり、現在のセットは2022年5月~7月に申し込んだ場合に届く。
県外企業が地場の価値を発掘
二社は22年2月の「千曲市ワーケーション・ウェルカムデイズ」にて、「体をととのえて、仕事がはかどる体験を提供する腸活プログラム」を通じた、各種企画を行った。ウンログによる腸活セミナー、信州名産品を活用し地元企業とコラボした腸活ランチの提供、千曲市特産品を使った腸活商品のお土産セットの販売などだ。
共同でワーケーションプロジェクトを進めた結果、食のみならず、温泉、サウナなどの健康資産や地場資源の価値発掘につながった。県内企業の商品や製品を採用するのではなく、「県外企業が介入し、地方行政とパートナーシップを組みながら、地場の特産品の価値の再発見(リブランディング)および発信」する、珍しい事例だ。
ウンログ・長瀬みなみさんに取材した。「とにかく、千曲にはいいものが揃っている!」そうだ。千曲市内やワーケーションとしての取り組みに留めるのではなく、ふるさと納税を活用することで、「地元の人たちと一緒に、腸活にまつわる商品や情報を全国へ発信できるようになった」ことが、従来にはない取り組みだと語る。
長瀬さんによると、「千曲市だけでなく、全国には『地元ならでは』という価値以上にポテンシャルのある地場資源がまだまだ、たくさんある」とも。専門家や県外企業を介在させることで、地場の魅力や真価に気付くケースは少なくなさそうだ。
SDGsにも則った取り組み
本取り組みは、SDGsの目標「3.すべての人に健康と福祉を」「17.パートナーシップで目標を達成しよう」も踏まえている、と長瀬さん。今後も信州千曲観光局と連携し、千曲市ワーケーション実施期間以外でも、旅行者が腸活と湯治によって体をととのえられる旅行・宿泊プランの開発や、地元飲食店とコラボした腸活メニューの開発を予定している。