巨大ロボットの視界を体験
「Zone2」は、「きみって、なんだ? にんげんってなんだ?」が主題で、3つのエリアがある。「Zone2-1:からだって、なんだ?」は、人間の機能を拡張できるロボットなどを通して、身体について考えるゾーンだ。義手と楽器を合体させ、腕をギターなどに変えられる「Musiarm」など、見たことのない機械が目に入る。
ひときわ際立つロボットがある。人型重機の「零式人機(れいしきじんき)Ver.1.2」だ。鉄道整備など、高所の重作業に役立つロボットだ。
来場者が腕を操作することはできない。が、頭を覆うようなディスプレーを装着し、ロボットの視点から会場を見まわせる体験コーナーがある。
こうした人間が遠隔で操作し、自身の分身として用いるロボットは「アバターロボット」と呼ばれるらしい。宮田さんによると、「アバターロボットをどこまで自分の体ととらえられるかを考えてもらうため」の展示だ。零式人機の体験については、
宮田さん「僕は高所恐怖症なので、ロボット目線で下をのぞき込んだときの高さが怖かったです」
そう言われると少しドキドキしてきたが、体験せずにはいられない。
体験コーナーの係員の誘導に従い、ディスプレーを着ける。会場内が視界に飛び込んでくると、
J太、「うわ、空中にワープした!」
視点の高さは3~4メートル。自分の首をゆっくりと振ると、零式人機の頭部もその動きに合わせてくれて、思い通りに会場を見まわせる。巨大ロボに「憑依(ひょうい)」している状態だが、自分の体は別の位置にいるから奇妙な感覚だ。小さくなった宮田さんが、零式人機に手を振ってくる。やっほー。