「STEPN」バブルもうはじけた 70万円の靴が10分の1で大絶叫

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

初期投資を「入場料」と割り切れるか

   さて、かくいう私も靴を12足持っている。ソーシャルゲームのガチャが好きな私は、2足から始めてmintを繰り返し、双子のシューズが複数回生まれたこともあり、1か月ちょっとで12足に増えた。3足を家族に渡し、自分は9足体制で毎日45分歩いている。

   過去の記事で書いたように、前歯の矯正用に用意していたお金を投じ、以降は追加投資していない。手持ちの靴を全部売り払ったら黒字のラインにはある。

   ただ、「撤退」は今のところ考えていない。

   学生時代から「ダビスタ」「ブラウザ三国志」「ポケモンGO」と、配合・育成、コレクション系ゲームをやりこんできて、学生時代には彼氏にプレステのコントローラーを投げ捨てられたこともある。時間を吸い取られるゲームは仕事に支障が出るので、この7、8年はぐっと我慢していたけど、STEPNは1日のプレイ時間も限られているし、ちょうどいい息抜きになっている。

   「原資回収だけできれば」「早く始めたので原資回収できた」と「原資回収」という言葉を非常によく聞くゲームではある。だが、私は初期投資を「ゲームにアクセスする入場料」と割り切っており、返って来なくてもいいかという気持ちでやっているし、シューズの価格も安くなった方が、もうけにこだわらないユーザーが増えて、持続性という点ではプラスに働くように思う。

   ただ、息抜きのつもりでやっていたのに、9足体制だと毎日45分歩くことになり、仕事が忙しい日は歩くことが「残業」のようになりつつある。屋内でできないゲームでもあり、梅雨や猛暑に耐えられなくなったら靴を減らすかもしれない。

【連載】浦上早苗の「試験に出ない中国事情」

浦上早苗
経済ジャーナリスト、法政大学MBA兼任教員。福岡市出身。近著に「新型コロナ VS 中国14億人」(小学館新書)。「中国」は大きすぎて、何をどう切り取っても「一面しか書いてない」と言われますが、そもそも一人で全俯瞰できる代物ではないのは重々承知の上で、中国と接点のある人たちが「ああ、分かる」と共感できるような「一面」「一片」を集めるよう心がけています。
Twitter:https://twitter.com/sanadi37
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