制度的なぜい弱性
日本テレビは、なぜ、持続化給付金で不正受給が相次いでいるのか、その理由を専門家に聞いている。
税金制度に詳しい中央大学法科大学院の酒井克彦教授は「制度的な構造が持つ、ある種のぜい弱性はあった。コロナというパンデミック下で起きた給付金。『急いで困っている人に届けないといけない』という、行政の社会的な要請があった」と背景を指摘。
そのため申請手続きも簡素化されていたという。
「申請者本人に直接電話などを行い、仕事や収入などの聞き取りをしていれば、不正を防げた可能性が高くなったのでは」と話している。
朝日新聞によると、要件を満たさなかったとして給付金の受給者が自主返還を申し出た件数は5月26日時点で約2万2000件。このうち約1万5000件についてすでに返還があり、その総額は約166億円に上っている。