【J子が行く】J-CASTトレンド記者「J子」とその同僚たちが、体を張って「やってみた、食べてみた、行ってみた」をリポートします。
リゾートホテルから、J子への挑戦状が届いた。差出人は、ハイアット リージェンシー 瀬良垣アイランド 沖縄(沖縄県恩納村)。「クマノミに会えるマリンアクティビティ」の取材で、お世話になりました。
その取材の合間に、別のチャレンジもしてほしいという。
J子はいつからフードファイターに?
同ホテルの、マーケティングコミュニケーションズ マネージャー・酒井宏彰さんが提示した3つのお題は以下の通り。2泊3日の滞在中に、(1)から順に挑戦する想定だ。
(1)「1.2kg USDA アイオワ プライム 骨付きリブ」を完食できるか
(2)アクティビティ「ビッグマーブル」で振り回されても、海に落ちずに10分完走できるか
(3)朝食バイキングで「フレンチトースト」17枚を完食できるか
リゾートホテルって、こういう試みができる場所だったんですね。親近感わきました。
気になるのは、食系のチャレンジが2つもあること。J子はいつから、フードファイターになったのか。
J子「あのう......私、そんなに胃袋のサイズに自信がないのですが」
酒井さん「お題2つ以上クリアで、スペシャリティレストランで琉球和会席をご提供します!」
J子「謹んでやらせていただきます!!!」
豪勢なごほうびの予感。これはもう、やる以外にない。
途端に強気になったJ子。まず(1)に挑むべく、ホテル内のレストラン「オールデイダイニング セラーレ」に足を運びました。ガラス張りの厨房内に、き、巨大な肉が!
びくびくしながらテーブルにつき、メニューを眺める。「1.2kg USDA アイオワ プライム 骨付きリブ」の項目には「シェアリング」とのご説明が。やっぱり、一人で食べる想定がない?
そう思った瞬間、肉が焼ける香ばしいにおいが近付いてきた。
900度の高温ブロイラーで焼き上げた極上ステーキ、降臨。独り占めしていいだなんて、感動です。
大小あわせて、全部で13切れ。さらに一口大にし、断続的に食べる作戦を決行する。肉が思った以上に柔らかく、バターがしみていて、もはや「旨みの宝箱」状態。夢中で食べていたら、あっという間に折り返し地点に到達した。おや?これは完食できる気が――
希望を持ったそばから、フォークを持つ手が急激に重くなる。お腹も重い。おいしいのに、入っていかない。少し前まで快調に食べていたのに、信じられないほどの急ブレーキだ。
酒井さん「J子さん......まさかとは思いますが、ギブアップじゃないですよね?」
途中、様子を見に来てくれた酒井さんが、笑顔で圧をかけてきた。いえいえ......まだまだ......食べられ......
J子「......すみません、限界です」
結局、5切れを残してギブアップ。琉球和会席のためには、一つの失敗も許されなくなった。今だから言いますがJ子、実はかなりの小食です。
体を固定するベルトは無し、遠心力に勝てるか
翌朝、極上ステーキの重みが残るお腹を抱え、ホテル周辺のビーチへ。そういえば、「ビッグマーブル」って何でしょう。知らないまま挑もうとしていました。
酒井さん「4人乗りのソファ型ボートです。ジェットスキーで引っ張ってもらい、瀬良垣の海を駆け巡るんですよ!」
J子「面白そうです! 4人乗りなら酒井さんも、ぜひご一緒に!」
一瞬、「どうしよう」という顔になった酒井さん。しかしすぐに「乗ろうかな!」と、ノリノリで承諾してくれた。旅は道連れです。
ビッグマーブルは、勢いよく引っ張られ、振り回されることで、スピード感と遠心力を楽しめるそう。なお、体を固定するベルトはありません。ライフジャケットを装着して両足を前に投げ出して座り、ボートについている取っ手を握りしめるのみ。
まずは肩慣らし。「そこそこ早め」に走っていただきました。ここで振り落とされるようなら、琉球和会席など夢のまた夢!ぜひ、J子目線で追体験をどうぞ。
立て続けに襲い来る風圧と、「G(重力)」の凄まじさたるや。でも、まだまだ!
酒井さん・J子「もっと激しめでお願いしまーす!」
楽しさのあまり、調子に乗ってリクエストを出してしまいました。本気モードのビックマーブルは、歓声を上げる余裕もなくなります。動画を撮りましたが、揺れが凄まじく、見返すと酔いそう......。ぜひ現地で体感してください。J子は、最後まで振り落とされませんでした(渾身のドヤ顔)。
食べてばかりですが「仕事」です
一勝一敗で迎えた三回戦。目指すは、フレンチトースト17枚完食のみ。1.2キロのステーキに比べたら、勝率は幾分か高いはず。決戦の地は、再び「オールデイダイニング セラーレ」だ。料理人が丁寧に、目の前で焼いてくれる人気のフレンチトーストを、大きな皿に17枚盛り付けていく(他の方のご迷惑にならないよう、配慮しました)。
テーブルに座り、ふと気づいた。なぜ「17枚」?
酒井さん「以前、フレンチトースト好きのお客様が16枚完食されたからです」
お任せください。記録を更新してみせましょう。
一枚目。口に含むと、じゅわっと溶けるようにパンが小さくなっていく。「おいしい」以外の感想を探せない。残り7枚のところで急ブレーキがかかったが、胃袋に若干の余裕を感じたため、コーヒーを投入し、勢いで流し込む作戦に変更。無事に完食した。これで2勝1敗!
酒井さん「おお、すごい......本当に完食するとは! 無事、琉球和会席ゲットですね!」
J子「(下手に口を開けず、目で笑うことしかできない)」
フレンチトースト完食から少し時間を空け、スペシャリティレストラン「シラカチ 日本料理」へ移動。琉球和会席「URIZUN(うりずん)」を堪能した。「琉球料理伝承人」の資格を持つ、シラカチの統括料理長・嘉数順(かかず じゅん)さんの手によるものだ。
J子「沖縄料理とは違うんですね?」
嘉数さん「はい。琉球料理は、琉球王朝時代(1534年ごろ)に中国の使者を歓待するための宮廷料理がルーツなんです。食前酒に始まり、食後酒で締めくくられます。おもてなしのために、ぜいを尽くしていたんですね」
当時は、肉や卵などが「税」として取られ、貴重な食材だった。「今はもう、手に入りにくい品ではなくなっているので、その分、味付けや調理法にこだわって仕上げています」と嘉数さん。500年ほど前の琉球料理と同じ素材を使い、伝統の食文化を受け継ぎながらも、現代の知見や独自のアイデアを加えて完成させたそうだ。
他にも、嘉数さん自ら厳選した、沖縄県産すっぽん、イラブー(ウミヘビ)などの地元食材も楽しめる。人生初のイラブー、「弾力がある、柔らかいかつおぶし」のようで大変おいしゅうございました。
ハイアット リージェンシー 瀬良垣アイランド 沖縄は、単なる癒やし空間にあらず。刺激的な挑戦もできる場なのだと、数々のおいしい料理と共に、五臓六腑にしみわたりました。