ペットボトルをまとめてごみとして出す際は、「つぶして出す」のが当たり前......とも言えなくなってきた。場所によっては「つぶさずに」を推奨するところもあり、対応が分かれている。
各自治体のサイトをのぞくと、つぶす・つぶさないで、それぞれ理由があるようだ。
圧縮して固めるためには
栃木県大田原市公式サイトにある「ごみの収集・分別(ごみの減量化・資源化)」ページを見ると、回収したペットボトルは、容器包装リサイクル法に定める指定法人と、毎年入札により決定するその他の事業者に引き渡すとある。
同市サイトの「家庭ごみの出し方ガイド」(2022年1月修正版)では、「ペットボトルはつぶさないで出してください」と注意喚起がある。それによると、ペットボトルは機械で圧縮梱包の上、先述した業者に引き渡す必要があるというわけだ。
鳥取県米子市もサイトで「圧縮して固めるときに、はじめからつぶれていると、1つ1つが絡み合わず、固まりにすることができない」と理由を挙げた。「ペットボトルがつぶれていると、うまく圧縮できない」との説明だ。
札幌市は、「缶・ペットボトルはつぶさずに」と推奨している。「よくある質問」のひとつに、こうあった。「缶、ペットボトルはつぶして出してもいいですか」。これに対し、「家庭から出された缶、ペットボトルは、選別工場で磁力、風力等により選別しているため」つぶさず出すようにとの回答だ。
新潟県長岡市の公式サイトで公開されている、びん・缶・ペットボトルのごみ出しについての「Q&A」でも、札幌市と同様の質問が掲載されている。長岡市の回答は、ペットボトルが「緩衝材の役割をして、一緒に収集されるびんが割れるのを防ぎます」と、つぶさないように促している。