日本最大の「医療刑務所」
入所中に病気になる服役者も少なくない。症状が重いと、東日本成人矯正医療センターに移される。報道によると、重信元最高幹部は同センターで服役していたという。
『ルポ 老人受刑者』(斎藤充功著、中央公論新社、2020年刊)によると、同センターは廃庁になった八王子医療刑務所を整備・拡充してつくられた施設だ。18年1月にできた。要するに日本最大の医療刑務所だ。
医師が24人。12の科目で総合病院並みの診療をしている。手術も行う。一度に30人が人工透析できる設備もある。収容定員は580人。取材時は心身の疾患受刑者約250人が収容されていた。すでに同書には、重信元最高幹部もここで治療を受けていると書かれていた。最高齢の収容者は86歳。一般の刑務所のように、外界と隔てるコンクリートの壁はない。