「iPhone」つくれなくなる? アップル製品の大生産地がロックダウンに

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インドやベトナムに注目

   アップル商品の中国での生産も、こうした米中、中台の経済関係を反映している。しかし、単一国に生産を集中させているリスクが、コロナ禍で改めて指摘されることになった。しかも、中国は西側の国ではない。ウクライナ問題でロシア制裁に与しない。

   ウォール・ストリート・ジャーナル日本版によると、アップルは現在、輸出向け製品の生産を含め、インドでの事業拡大について、いくつかの既存サプライヤーと話をしている最中だという。

   ただし、インドには問題もある。その一つは、中国との冷え込んだ関係だ。このため中国を拠点とする組立業者がインドに足場を確保することが難しいという。 両国の軍隊は2020年に係争中の国境で死者を出す衝突を起こしたほか、最近では中国のスマートフォンメーカーである小米(シャオミ)に対するインドの規制当局の扱いを巡って、外交紛争が起きている。そのため、アップルと取引のある中国拠点の委託製造業者は、ベトナムやその他の東南アジア諸国により注目しているという。

   ベトナムは中国と国境を接しており、すでにアップルの世界的な有力ライバルであるサムスン電子のスマートフォン製造拠点となっている。

   アップルは、フォーブスが12日に発表した世界企業ランキングでは、7年連続でテクノロジー部門のトップになっている。米国を代表する大企業だ。その生産体制をめぐる最新動向は、経済的には緊密だが、政治的には緊張が続く米・中・台の関係を象徴する形となっている。

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