ゲーム機「プレイステーション(PS)5」と「Xbox Series X|S」の競争に変化が起きた。国内のゲーム売り上げを集計している「ファミ通.com」によると、2022年5月9日~15日の推定販売台数で「X|S」が「PS5」を上回ったのだ。
「Xbox Series S」については近ごろ通販サイトでの品切れがあまり報告されておらず、安定して購入しやすい。ネット上の一部では「PS5を諦めてXboxを買った」というユーザーがみられる。
「Series S」なら買える
「ファミ通.com」の5月19日付記事によると、直近週のPS5の推定販売台数は、通常版・デジタルエディションを合わせて2693台。しかしXboxの推定販売台数では、「Series X」は105台、廉価版の「S」が6120台で、計6225台だった。
もともと最近の世界市場においては、Xbox販売台数がPS5を上回ったとするデータが複数存在する。今回は日本でも、前者が上回ったとする情報が登場したかっこうだ。
X|Sは2020年11月10日に、 PS5はその2日後に発売された、同世代のゲーム機だ。PS5と同じように、ゲームファンの間ではX|Sも品薄が続いたことで知られる。
複数の通販サイトの商品価格を集計している「価格.com」では、Sの値段の推移がわかる。通常価格は3万2978 円(税込、以下同)。同サイトによると、20年11月~22年4月下旬にかけては、最低価格は3万5000円~4万4000円と高騰していた。ところが4月24日からは値段が安定し、最低価格は本来の価格帯の3万2978円~3万2970円をキープしている。
ECサイト「アマゾン」を見ると、Xは売り切れ。しかしSは5月20日現在、3万2970円と、通常価格で購入可能だ。
PS5の品薄は改善するのか
PS5は依然として売り切れやショップによる抽選販売が続くが、Xbox Series Sであればすぐに買えるのが状況だ。
その影響か、5月中のツイッターでは、「PS5が買えなさすぎるため、Xboxでいい気がしてきた」「PS5には見切りをつけて、普通に売っているSeries Sを買った」など、PS5を諦め、「Xbox Series S」の購入を選ぶゲームファンの投稿を複数確認できる。
ソニーグループの 2021年度決算説明会(22年5月10日開催)によると、PS5は22年度で1800万台を販売する見込みだ。21年度で見込んでいる「1150万台程度」からは約57%増。ただ同社の十時裕樹副社長は、現状の需要を満たすには「若干足りない」と説明しており、品薄が改善するか先行きは不透明だ。