ウクライナから穀物を強奪
穀物についても、ロンダリングが取りざたされている。CNNは13日、「地中海の港、ロシア商船の入港拒否 ウクライナから盗んだ穀物積載か」というニュースを報じた。
大量の小麦を積んだロシアの商船が、行先の地中海沿岸国の港で入港を拒まれ、シリア北西部のラタキア港に停泊しているという。
ウクライナは世界有数の小麦など穀物類の産地。ロシア軍はウクライナの穀倉地帯で収穫された穀物を強奪、トラックで支配下にあるクリミア半島に運んで、そこからシリア経由で各国に輸出を図っているのだという。
ウクライナ政府の当局者は、3月以降、すでに約40万トンの穀物が、ロシアによって国外に運びだされたと見ている。
シリアはロシアと友好関係にある。そのため、シリアで穀物を別の船に積み替えて、中東やアフリカなどに輸出する手口も使われているという。いわば「穀物ロンダリング」「産地偽装」だ。 今回は、ウクライナ政府がエジプトやヨルダンに、穀物は盗まれたものだとの連絡したため、積み荷はシリアで立ち往生しているという。