買えなさすぎて諦めムードも
東洋証券のシニアアナリスト・安田秀樹氏に取材した。今回の決算会見を視聴した。
そもそも、1800万台という販売台数見込みが、需要に対しては十分でないと十時副社長は説明している。その上で、この数字さえも達成できなければ当然供給難は続くと安田氏は指摘する。
昨年度は当初、1480万台分の生産に必要な部品確保のめどがたっていたとソニー側は説明したことがあるという。半面、2021年度の販売台数の見通しは1150万台に引き下げられた。こうした経緯から、発表通りの台数を製造できるとは限らないと安田氏。
仮に見込み数である1800万台を生産できても、物量網の乱れから欧州エリアに十分な数を輸送できない事態になり得ると続ける。
では日本に限定すると、今後の品薄は改善されるのか。安田氏に聞くと「わからない」としたうえで、「そろそろ(供給が)需要を満たしてもおかしくはない」と語る。
安田氏がユーザー側の行動を見ている限り、PS5があまりに手に入らないために、購買を諦める人が出現してきているという。今後の状況にもよるが、需要が下がることで結果的に供給とつりあう可能性があると指摘した。このケースでも結局は供給量が重要な要素となるため、「ちゃんと(十分な台数を)作ってもらわないと」と望んだ。