「iPod touch」完全終売へ iPhoneと少し違った役目果たした歴史

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サイゼ、ハンズで「導入」

   企業の社内システムに使用されることもある。富士通が自社サイトに掲載している、過去の同社業務事例の資料(2015年7月21日付)によると、ファミリーレストラン大手のサイゼリヤは全国1000店舗以上に無線LAN環境を設置。その上で、iPod touchを活用した注文システムを当時導入した。

   それ以前は専用のオーダー端末を使っていたが、導入・運用コストの削減と、店舗スタッフの負荷軽減を目的にiPod touchで注文を受けるようになったという。既存の専用オーダー端末は覚えることが多く、店舗スタッフに習得のための負荷がかかる。iPod touchであれば、スマートフォン感覚で操作ができ、負担を軽減できたとのことだ。

   2015年9月18日付「ITmedia」記事によると、生活雑貨を扱う「東急ハンズ」では、商品情報や在庫などを行う業務端末として同年9月までに全国の店舗でiPod touch約2300台を導入。

   これまでは「ハンディーターミナル」という端末を用いていたが、その価格は1台あたり10万円かかったという。iPod touchであればバーコードリーダー機能付きのアクセサリーを組み合わせても、半額以下のコストで済んだとのことだ。

   こうした企業で今も全国的にiPod Touchが使用されているかは不明だが、スマートフォンに似た性能を用いつつ低コストであるという点により、iPhoneとはまた違った立ち位置を有していたようだ。

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