ネコのメタバース(仮想空間)をコンセプトとした「ネコデース」というアプリがある。スマートフォンで利用可能で、 ウェブコンテンツを制作しているファクトリー(東京都港区)が2022年5月1日にリリースした。
ネコのアバターを操り、ほかのネコと「リアルタイムコミュニケーション」を楽しむ空間という。最大20「匹」までログイン可能だ。実際に遊んでみた。
白ネコを追いかけた結果
休日の17時ごろにアプリを起動すると、タイトル画面には「Now cats are... 3/20」とのメッセージが表示された。最大20匹だが、現在3匹しかいないようだ。
ログインすると、画面には木々に囲まれた森林が広がる。青空は澄み、草は青々としており、なかなかの美麗グラフィックだと感じる。ネコの配色はランダムで決まる。記者のアバターは、紫色に近い黒ネコだ。
見渡すと、巨大な滑り台やシーソーといった遊具が用意されている。ほかにはNPC(プレイヤーがいないキャラクター)とおぼしき巨大なゾウとブタとヒツジがいた。いずれの動物も、その場で首を左右に振っているかと思いきや、急にその場に倒れこみ、そして起き上がる。以降も同じような動作を繰り返し続ける。
ネコは、どこだ。
ジャンプボタンを押すと、「ニャー」と間延びした声を発してネコが飛び跳ねる。遠くの方からも「ニャー」という声が聞こえてきた。
草やゾウをかき分けると、遠くの方に1匹の白ネコを発見。何かアテがあるのかは不明だが、とにかくそこら中を走り回っている。コミュニケーションが取りたい。追いかけよう。
ニャーニャーと飛び跳ねながら追うと、白ネコが立ち止まる。ようやく追いつけた。緊張のご対面だ。共にシーソー遊びでもしてみたい。しかし、メッセージを送る機能はない。
それにしても、相手はピタっと止まったきり動かない。
「まさか...」
次の瞬間に白ネコは姿を消した。飽きてログアウトしたのだろう。置いていかれてしまった。