最新機種でも搭載する理由
国内メーカーの最新機種を見てみよう。ソニーの「Xperia 10 III Lite」(21年8月)や、Xperia 5 III(2021年11月)、Xperia PRO-I(2021年12月)はいずれもイヤホンジャックありだ。
SHARP。各シリーズの最新機、「AQUOS wish」(2022年1月)や「AQUOS R6」(2021年6月)、「AQUOS sense6」(2021年11月)、「AQUOS zero6」(2021年10月)にもジャックがある。
FCNTの「arrows」。「arrows We F-51B」(2021年12月)や、 「Be4 Plus F-41B」(2021年5月)が最新機種にあたるが、どちらもイヤホンジャックは搭載されている。
国内主要メーカーのスマホでは、海外に比べイヤホンジャックを「残す」傾向があるように見える。
J-CASTトレンドは、FCNT広報に取材した。ユーザーからの需要やメリットを考慮し、総合的に各種機能の搭載の判断やデザイン設計を実施していると説明。その観点で、「F-51B」「F-41B」は、イヤホンジャックを搭載するメリットが、それをしない場合より大きいと判断したという。
具体的メリットとして、ゲームや動画コンテンツを音声の遅延なく楽しめる、イヤホンケーブルを使うことで「ラジスマ」を活用できる点を挙げた。
ラジスマは「radiko+FM」というアプリを使い、インターネットラジオ「radiko」とFM放送の両方を受信できるスマホのこと。
KDDIが運営するメディア「TIME&SPACE」の2019年4月12日付記事によると、「FM波に切り替えるときは、イヤホンをイヤホンジャックにさしてアンテナ代わりに利用」する。災害でネット通信が途絶えても、ラジオを受信できる利点がある。なおAQUOSの「R6」や「sense6」「zero6」もラジスマ対応機種だ。
今後もジャックを導入するかは、ターゲットユーザーのニーズやメリットを考慮して判断していくとした。