99%が輸入
ロシアやウクライナは世界有数の穀倉地帯。ロシアのウクライナ侵攻で、すでに小麦やトウモロコシ、大豆など主要穀物価格が高騰している。さらにこのところ目立っているのが、「肥料」に関する報道だ。
日テレNEWSは4月26日、「ウクライナ情勢 肥料価格にも影響で農水省が調査団派遣へ」というニュースを伝えた。政府が、肥料の原料生産国に初めて調査団を送るという。化学肥料の原料の調達先が特定の国に偏っている現状から脱却することを目指し、輸入元を多元化するためだ。
TBSも27日、「肥料高騰で問われる食料安全保障の本気度」と、肥料問題を食料の安全保障の角度から取り上げている。日本の「農」を支える肥料の原料は99%が輸入だという。
NHKは28日、「ウクライナ侵攻などで肥料の原料調達に支障 農水省が支援強化」と、政府の対応を報告している。26日の政府の物価上昇をふまえた緊急対策では、肥料メーカーが輸入元の切り替えによって生じる輸送コストの増加分を補助することが決まった。武部農林水産副大臣は今月中に、リン酸アンモニウムの産出国であるアフリカのモロッコを訪れ、日本への安定的な供給を働きかけることにしているという。