ロシア国境には「3か月封鎖」例も
ロシアと国境を接し、陸路で行き来できる黒竜江省の綏芬河市も、2020年から頻繁に封鎖され、現在は2022年1月25日以来3か月にわたってロックダウンしている。中国の封鎖は「都市を出入りできない」だけでなく、今の上海のように自宅のドアや集合住宅の敷地から出ることを制限され、宅配が止まることも珍しくない。特に物流がストップしてしまうと、商売を続けるのは非常に難しくなる。
国土が広く、多くの国と接している中国は、厳しい水際対策をもってしてもウイルスの流入を完全に阻止するのは難しく、国境の街が犠牲になることで、大都市が守られている側面もある。
地元メディアによると、断続的に封鎖が続く国境都市は20以上あるという。
浦上早苗
経済ジャーナリスト、法政大学MBA兼任教員。福岡市出身。近著に「新型コロナ VS 中国14億人」(小学館新書)。「中国」は大きすぎて、何をどう切り取っても「一面しか書いてない」と言われますが、そもそも一人で全俯瞰できる代物ではないのは重々承知の上で、中国と接点のある人たちが「ああ、分かる」と共感できるような「一面」「一片」を集めるよう心がけています。
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