「きょうはやめておいたほうがいい」
今回の事故原因は、まだ調査中だが、気象庁は現場付近に23日午前から強風注意報と波浪注意報を出していた。
日経新聞によると、当時の波は2~3メートル、風速は16メートルを超えていた。漁に出ていた地元の漁船も帰港するほどの悪天候だった。地元の観光船会社の中で、23日に海に出たのは、事故を起こした知床遊覧船の「カズワン」だけだったという。
同業他社の船長が出航前に、「きょうはやめておいたほうがいい」と助言、運航会社の元甲板員も「気を付けろよ」と船長に声をかけていたが、船長は「わかった」と、いつもと変わらない様子だったという。
朝日新聞によると、現場周辺は「地の果て」とも称される秘境。携帯電話もつながりにくい場所だという。