加工食品に使われる
ヒマワリは元々観賞用の花だったが、油が採れることに気づいたのはウクライナの人々だったという。映画「ひまわり」はウクライナで撮影され、広大なヒマワリ畑が広がるラストシーンは有名だ。
欧州では、揚げ物油として広く使われ、オランダやベルギーではヒマワリ油の高騰で、食卓に影響が出ていることも報じられている。日本では、マヨネーズやサラダドレッシング、マーガリンなど加工食品の原料などとしても一部で使われているという。
女性セブン2022年3月24日号は「ウクライナ・ショック」でこれから値上がりする主なモノについてまとめている。そのなかで、流通アナリストの中井彰人さんは、ヒマワリ油に言及。「日本人にはあまりなじみがないかもしれませんが、世界的に見れば大豆油や菜種油に次いで消費されている食物油。ウクライナ情勢が収束を見なければ、年内に3割程度までの値上がりもありえます」と予測している。
日本では昨年来、食用油が何度も値上げされている。大豆や菜種、パーム油といった主原料の値上げによるものだが、そこにヒマワリ油も加わる格好だ。原料の奪い合いが一段と過熱しかねない。
ウクライナ・ショックでは、小麦やトウモロコシ、ソバなど多数の農産物への影響が指摘されているが、今後はヒマワリ油にも注視する必要がありそうだ。