マイナンバーカードの普及率は、直近の総務省発表では全人口の5割に満たない。2022年4月1日付で、人口に対する普及率は全国で43.3%だ。
政府は、2022年度末にほぼ全国民にカードが行き渡らせる目標を掲げている。普及のため、「マイナポイント」の進呈をはじめ施策を行ってきたが、現実は厳しいようだ。
ポイント1万5000円分もらえる
カード取得者に向けた「マイナポイント」付与を開始したのは、2020年9月。「PayPay」や「d払い」など任意のキャッシュレス決済サービスで利用できるポイントを、最大5000円分提供した。「第1弾」は21年12月31日に終了するも、翌日には「第2弾」としてカード新規取得者や、「第1弾」未利用者に向けた同様のキャンペーンを開始した。
マイナンバーカードの「健康保険証利用」も、カードの利便性を実感できる施策として政府が打ち出した。2021年10月から、本格運用がスタートしている。
利用申し込みをすれば、医療機関への通院時に保険証がなくともマイナンバーカードで本人確認が可能だ。また、病院側は患者の過去の特定健診や薬剤の情報を取得できるため「より良い医療が受けられる」(政府説明)という。
加えて、マイナポイント公式サイトによると、2022年6月ごろからは健康保険証利用の申し込みと「公金受取口座」の登録を済ませた人に向けて、各7500円分、計1万5000円分のポイントを新たに付与する。6月までにカードの申し込み・登録を済ませている人も対象になる。
カードで、住民票の写しや戸籍証明書をコンビニエンスストアで取得できる「コンビニ交付」も、カード所持のメリットだと政府は説明。総務省サイトによると、市区町村によっては、役所の窓口より交付手数料が安くなることもあるという。