最高値に迫る
日清製粉のウェブサイトによると、政府の小麦の売り渡し価格は、小麦の国際価格、海上輸送運賃、為替の三要素で決まる。
今回の国際価格の値上がりは、昨年夏の高温・乾燥による米国、カナダ産小麦の不作の影響が大きい。日本は米国、カナダ、豪州の3国から全量を輸入している。不作によって、日本が求める高品質小麦の調達価格が一段と上昇した。さらに、ウクライナ情勢などを受けた供給懸念も加わった。1ブッシェル(約27キロ)当たりの平均価格は6.8ドルから7.7ドルになっていた。
輸送運賃は、平均すると横ばいだったが、為替は円安傾向で推移。21年10月期算定期間の平均111円から、22年4月期算定期間は平均115円になっていた。
これらの要素を勘案し、4月期は1トン当たり7万2530円、17.3%というアップ率がはじき出された。これまでの最高値だった、08年10月期の7万6030円に迫る高水準となっている。