自分の口元以外が隠れるように黒い猫を頭に乗せると、一瞬で「バットマン」に。丸いお腹に顔を描き、膝小僧を黒く塗るとちょうど足が耳のようになって「ピカチュウ」が完成。タイのインターネットユーザー・Lonelymanさんの「コスプレ」写真シリーズだ。
Lonelymanさんは、インスタグラムやツイッター上で「Lowcostcosplay」(低コストコスプレ)」というアカウント名を掲げ、アニメキャラクターなどを再現する画像を投稿している。空間や自身の体、身の回りの日用品をフル活用したアイデアの数々。今回、J-CASTトレンドの取材に応じてくれた。
「空虚さ」や日々の「気付き」が原点
アニメ「ドラゴンボールZ」では、敵キャラクター「フリーザ」が、斬撃によって体を縦に両断されるシーンがある。現実で再現するのは難しそうだが、Lonelymanさんの解決策はシンプル。満タンの水槽の後ろに半分映り込むように自身を撮影する。光の屈折により半身がずれて写りこめば、まっぷたつにされたフリーザの写真の完成だ。
ゲーム機を使ってのアイデアは印象的だ。「プレイステーション5」本体の両側面上部にコントローラーを設置し、その後ろに顔だけ見えるようカメラで撮影。すると、不思議と「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」の「海馬瀬人」のコスチュームにそっくりだ。
「クロックス」のような穴あきサンダルを計4個重ね合わせ、顔に張り付けると映画「13日の金曜日」のジェイソンに見えてくる、というコスプレ画像もある。秀逸な作品を挙げればきりがない。
Lonelymanさんに話を聞いた。タイ・バンコク在住で、定職に就いてはいないが暗号通貨の売買をしていると明かす。「低コストコスプレ」シリーズは、日常生活の中にある「空虚さ」や、日々の「気付き」が原点なのだという。この2点が常に頭の中にあるために「コスプレという形で吐き出しました」と話す。