「XP」生き残りのワケ
ユーザーのパソコンや周辺機器、ソフトウエアが新しいOSに対応していないために「7」を使い続ける事例もある。また新OSに対応したソフトウエアがあっても、ソフト会社との契約更新などで高額な費用が必要なることがあり、新環境への移行が放棄され得ると話した。こうした例でも、セキュリティー面からオフラインで運用されることが前提になるという。
「慣れ」も一因だと話す。新OSに移行すれば、ユーザーは新たな環境に時間や費用をかけて慣れる必要があり、企業などでは業務効率が悪くなり得る。また、個人や各事業所としても使い方に慣れているものの方が望ましい。そこで、「7」を残すことが選択肢になるケースもあるとした。
先述のStatcounterによると、2001年リリースの「Windows XP」も世界では22年3月時点で0.44%のシェアを有する。こちらについても継続利用の背景は「7」とほぼ同じで、XPにしか対応していない端末や周辺機器の存在などが主な理由ではないかと古賀氏は推測した。
また、世界には経済的に貧しい国もあり、パソコンを容易に買い替えできないケースがある。この場合、故障するまで同じ端末を使い続けるため、XP機が生き残る要因になっていると指摘した。