「ぼくたちの失敗」森田童子さんの「謎」 作家なかにし礼さん「遺作」で明かす?

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

一時は同居していた

   なかにしさんは、『血の歌』で、「弟の礼三」「作詞家なかにし礼」として登場する。兄との関係は代表作『兄弟』でもテーマにしていた。

   『血の歌』では、兄は戦時中、戦闘機のパイロットで、米軍のB29の大編隊と50回も空中戦を交えて生き残った、という設定だ。戦後は何度も事業に失敗。女性関係も奔放で家族を困らせた。若くして作詞家として大成功したなかにしさんが、兄の借金を肩代わりし、東京・中野に大きな家を建てたときは、兄一家が同居していたと記す。

   なかにしさんは、兄の次女「美納子」と波長が合い、かわいがっていたという。しばしば肩をもんでもらったりもしていた。『血の歌』では、「叔父さんの七光りで世に出たくない」という「美納子の希望」についても触れられている。

   森田さんのデビューを担当した女性プロデューサーは、なかにしさんに初めて歌謡曲を書かせた人だった。いわば「作詞家なかにし礼」の生みの親だ。彼女も同書に登場し、「森谷王子が、なかにし礼の姪ってことを当分は伏せておきたいの」と語っている。

   なかにしさんと森田さんの関係については、これまでも一部のファンの間で噂になっていた。しかし、なかにしさんは生前、何も語らないまま亡くなった。

   『血の歌』の刊行後は、なかにしさんや森田さんと接点があった人も含めて、多数の人がそれぞれの思いをインターネットなどで語っている。

   3月末に発売された雑誌「女性自身」(22年4月7・14日号)は、まったく別な話として「森田童子さん『評伝本』がお蔵入りトラブル」という記事を掲載している。その中で、「謎に包まれた森田さんの正体を明かしたのは、昨年12月、作詞家のなかにし礼さん(享年82)の没後1年に出版された遺作『血の歌』(毎日新聞出版)だった」と書いている。

   J-CASTトレンドでは2016年に「『伝説の歌手』森田童子よみがえる 最新リマスターCDや『全曲集』、36年前の『お宝動画』も」という記事を公開済みだ。

姉妹サイト