パソコン用ゲーム「機動戦士ガンダムオンライン」が、2022年3月30日にサービスを終了した。2011年12月にテスト版が稼働し、1年後に正式版を開始。それから約10年で、運営に幕を閉じた。
アカウント登録者数は、2020年3月時点で100万人を突破している。終わりを迎える時刻の直前には、多くのユーザーがログインして別れを惜しんだ。
「愛してるぞガンダムオンライン」
「ガンダムオンライン」は、「100 人同時対戦アクション」を掲げる対戦ゲーム。最大で52人対52人のチームにわかれ、さまざまなモビルスーツ(ロボット)を操って敵軍と戦う。
ツイッターユーザーのHidessyさんは30日夜、同作のサービス終了の瞬間を収めた動画を投稿した。
ゲーム内のチャット欄に「愛してるぞガンダムオンライン!」「あばよ戦友」といった言葉が毎秒10件近いペースで流れた様子が、動画には映っている。なかでも、最も多く登場するのが「ジーク・ジオン」というフレーズだ。
これは、ガンダムシリーズに登場する架空の国家を指して「ジオン公国に栄光あれ」「ジオン公国に勝利を」といった意味。ガンダムファン同士の、親しみを込めたあいさつとして使われる。
数多の「ジーク・ジオン」が流れたあと、サービス終了により「サーバーとの通信が切断されました」とのメッセージが表示され、動画は終わる。
終わりにふわさしい言葉
2016年以来の「ガンダムオンライン」 ユーザーというHidessyさんに取材した。チャットでは「あれだけ(発言が)流れていく様子は初めて見ました」。毎日ログインをしているが、運営終了にあわせて、普段はあまりログインしていない人も大勢集まったのではないかと推測した。
最終日のチャット欄には、有名なプレーヤーや動画配信者からも別れを惜しむ書き込みが多数あり、Hidessyさん自身も寂しい思いをしたという。
ゲームそのものに加え、作中キャラクターやモビルスーツに対するユーザーの思い入れは強い。Hidessyさんのお気に入りは、「νガンダム(ニューガンダム)」という機体だ。これまでカスタムし強化を施してきたが、サービス終了に伴い使えなくなるのは「非常に残念」と続けた。
チャット欄には、続編として「ガンダムオンライン2が登場する」とのうわさ話が出ている。真偽不明だが、「期待してしまっています」とHidessyさん。
そして「ジーク・ジオン」とのフレーズ。これは、ガンダムのキャラクターへの悲しみや尊敬、愛情の念を表現する言葉でもあるのだという。「ガンダムオンラインというゲームの最後に相応しい言葉だと感じています」と話した。
ガンダムオンライン、サービス終了の瞬間。
— Hidessy (@Hidessy1) March 30, 2022
チャット欄がすさまじいスピードで流れていく。
みなさんありがとうございました(T ^ T)
「ジーク・ジオン」の大合唱#ガンダムオンライン pic.twitter.com/ppKFKKXIpp