iPadの生産に影響出ていた?
半導体の供給量に起因したiPhoneの減産は、以前報じられたことがある。2021年10月13日付の米ブルームバーグ記事では、複数の関係者の話として、半導体不足を理由に「iPhone 13」の21年の生産目標が最大1000万台引き下げる見通しだと書かれている。
この報道後、アップルは手を打ったようだ。「NIKKEI Asia」は21年11月2日付記事で、アップルがタブレット型PC「iPad」の生産を大幅に削減し、iPhone 13の生産へより多くの部品を割り当てたと報じた。複数の情報筋が語ったという。
この減産が響いたのだろうか。2022年第1四半期(21年10~12月期)のアップルの決算発表によると、iPadの売上高は、前年同期の84億3500万ドルから、72億4800万ドルに減った。約14%減だ。iPhoneの売上高は好調で、前年同期の655億9700万ドルから、716億2800万ドルと約9.2%増だった。
また、シンガポールの調査会社「Canalys」の2022年2月23日付(現地時間)発表によると、2021年のiPadの出荷台数は、前年から17%減少している。
今後、ロシア・ウクライナ情勢によって半導体を含め部品不足が加速すると、影響がiPhone SE3やiPadだけでなく、既存モデルのiPhone 13シリーズや、22年秋での発表が見込まれる「iPhone 14」の生産にも波及しないかが気がかりだ。
なお22年3月31日現在、アップル公式サイトの通販ページでは、「iPhone 13」は基本的に在庫があり、品薄の様子はない。