マラソン一山麻緒選手が資生堂へ 所属チーム移籍と独禁法の意外な関係

糖の吸収を抑える、腸の環境を整える富士フイルムのサプリ!

駅伝などでは「待機期間」

   陸上競技の実業団では長年、選手の移籍を制限する規定があった。しかし、19年に公正取引委員会が、独占禁止法違反の可能性があると指摘。日本実業団陸上競技連合に対し、抜本的に規定を改正するよう要請した。

   共同通信によると、同連合はそれまで、元のチームから退部証明書を交付され、円満移籍者と認められた競技者のみが新チームで登録申請できるとし、連合に登録しないと主催大会に出場できなかった。

   しかし、公取の要請を受けて同連合は20年1月、選手の「移籍の自由」を最大限に尊重するためのルールを改定。「円満移籍者でない者の登録申請は無期限で受理しない」との条項を撤廃した。新ルールでは、選手は自由に移籍し、移籍先で選手登録できるようになり、退部証明書は廃止された。

   もとのルールは「有力選手の引き抜き」を防止する狙いがあった。駅伝やマラソンはテレビ中継され、所属企業の宣伝効果も大きいからだ。

   スポーツ雑誌「Number」によると、実業団チームによっては、有力選手を学生時代から経済的に支援しているケースもあるという。今回の改正では、移籍協議が合意に至らない場合でも選手登録が可能となるが、駅伝などの一部では1年間の出場待機期間を設けている、とのことだ。

姉妹サイト