「大停電」このままでは現実に 「ヤシマ作戦」も...11年前の節電の記憶

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   広範囲での停電が、本当に起きるかもしれない。政府は「電力需給逼迫警報」を2022年3月21日に発令した。しかし東日本では、低温の影響もあり節電が進まず、22日17時現在で停電の危機から脱していない。

   ツイッター上では「ヤシマ作戦」というフレーズが話題となっている。アニメ「エヴァンゲリオン」シリーズに登場する作戦名だ。作中の敵「使徒」を倒すために日本中を停電して電力を集めたもので、政府の節電の呼びかけを機に連想するアニメファンが続出している。この作戦、2011年3月11日の東日本大震災の直後にもインターネット上で注目を集めた。

  • 3月17日の地震の影響で発生した東京都豊島区内の停電(写真:ロイター/アフロ)
    3月17日の地震の影響で発生した東京都豊島区内の停電(写真:ロイター/アフロ)
  • 3月17日の地震の影響で発生した東京都豊島区内の停電(写真:ロイター/アフロ)

計画停電、街灯の節電

   東日本大震災の時にも、電力施設への被害や原子力発電所の運転停止により電力危機が発生。ネットユーザーの間では「ヤシマ作戦」になぞらえ、節電への協力を呼びかける動きが広がった。「エヴァ」シリーズの公式ブログ「ヱヴァンゲリヲン新劇場版ブログ:破」は11年3月13日、「作品中での作戦名が、こんなときの旗印に使ってもらえるなんて、・・・こんな素晴らしいことはありません」と反応していた。

   当時はさまざまな節電が講じられた。政府は11年3月16日、家庭に対しては温水洗浄便座のふたを閉じる、パソコンの不使用時はコンセントを抜くなどの行動を呼びかけた。企業にも暖房の停止や19℃以下での運転、エレベーターの稼働台数を減らす、昼休みの消灯の徹底といった内容を求めていた。

   3月14日付東京電力発表によると、関東や静岡県の一部地域をいくつかのグループに分け、各組で時間をずらしつつ最大3時間の「計画停電」が実施された。

   また東京都渋谷区の幡ヶ谷駅周辺の「西原商店街」では街路灯の点灯を約半分に減らすなど、街中の電灯を減らす例も。節電の流れは自動販売機にも及んだ。6月22日付神奈川新聞(電子版)によると、アサヒ飲料横浜支店では県内の自販機について9時~16時・13時~20時の2グループに振り分けて飲料の冷却運転の停止を行った。

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