「一生」「永久に」使えるとの触れ込みのサービスでも、ある日終わりを迎えることがある。
「100年メール」は6年で
KDDIは2007年7月、「au one メール」という無料のメールサービスを提供開始した。auブランドのポータルサイト「au one」上で利用でき、スタート前の発表時には「(携帯電話を)機種変更しても一生分のメールが保存できる『100年メール』を目指します」とうたっていた。
だが実際は2013年9月、提供終了。開始から6年しか使えなかった。なおau公式サイトにはサービス終了時の情報ページが残っている。そこには「ずーっと付き合える『100年メール』」の文言が今もある。
注意書きの欄には「100年とは200文字程度のメール (添付ファイルなし) を毎日60通、送信または受信した場合を想定したものであり、100年間利用できることを保証するものではありません」と記載されている。
大学機関が在学生に提供するメールサービスには、「生涯メール」などと題して卒業後も使えるケースがある。北里大学も「生涯メール」を用意していたが、22年5月末で終了する。3月15日までに発表した。今後の大学メール(@st.kitasato-u.ac.jp)は在学生のみを利用対象とし、卒業生はログインできなくなる。
公式サイトでは「元来、本学で発行・管理するメールアドレスは名刺と同じ役割を持ち、北里に籍を置く学生としての身分を表すものです」と、生涯メール終了の背景を説明している。専修大学も2015年3月に「専修大学生涯メールアドレスサービス」(@ym.senshu-u.jp)の提供を終了している。
「永久不滅」が消滅
クレディセゾンが提供するポイントサービス「永久不滅ポイント」は、「消滅」するケースがあるようだ。長崎市内の十八親和銀行の関連会社「十八カード」は、発行する「UCカード」の取り扱いを4月30日から終了する。UCカードは現在、クレディセゾンや「ユーシーカード」など複数社が発行している。
終了にあたって、同カードで貯められる「永久不滅ポイント」についてサイト上で説明している。有効期限が4月末以降と設定されているカードは、期限後は「永久不滅ポイント」が失効するとして、期限内のポイント利用を呼びかけた。
なお22年1月18日付「J-CASTニュース」記事ではクレディセゾン広報に取材。広報は、カードを持っていない状態になればポイントは失効すると説明し、「カード会員なら、ポイントの有効期限はありませんので、永久不滅とうたっています。あくまでも呼称ですので、カードがなくなってしまうとポイントは復活しません」と話した。