睡眠「前」に窓開け、換気扇使用を
良い睡眠を取るうえで「換気」に注目している人は少ないようだ。ただ快眠セラピストの三橋美穂さんは、「良い睡眠と換気」の重要な関係性を指摘している。
「三菱電機の調査データ(下記画像)が示す通り、換気を行っていなかった寝室のCO2濃度は翌朝には4000ppm(100万分のいくらであるかという割合)以上にまで上昇します。健康的なCO2濃度が800~1000ppmとされている中、それを大きく上回る数値です」
三橋さんはデンマーク工科大学の研究を引用し、「換気をして、CO2濃度が低くなるほど睡眠の質が改善し、翌日の眠気が少ない」と説明。睡眠時間が十分でも「睡眠の質」が上がらない原因は、換気にあるかもしれないと示唆した。
しかし「睡眠中の窓を開けての換気」には、防犯面や室温調整などの問題がある。そこで三橋さんが推奨するのが「睡眠前の換気」だ。
「睡眠前に窓開け、換気扇使用などにより、新鮮な空気を部屋に取り入れた後に、エアコンによる温度・湿度調整を行うようにしましょう」
さらに部屋に備え付けの換気扇がある場合は、就寝中も常時使用する。
季節や気候、住居の立地などの兼ね合いで難しい場合は、「最新の換気扇等の導入や寝る前の事前換気など、換気との付き合い方に注目」するとよいそうだ。