自慢の「K防疫」どこへ
日経新聞によると、韓国政府はオミクロン株の特性を踏まえて、重症化しやすい60歳以上の8割超がワクチンのブースター接種(追加接種)を完了したことで各種の行動制限を緩和した。当初は「3月上旬に感染拡大のピークを迎える」とみていたが、現在のところ感染拡大に歯止めがかからず、重症者・死者ともに増え続けている。
朝日新聞はさらに、新学期が始まったことによる校内感染の増加や、3月9日投開票の大統領選前に集会などで多くの人が集まったことも響いた、との見方を紹介している。
また、今月14日から、一般の病院で行った抗原検査で陽性が出た場合も感染者の集計に含め始めたことも影響しているという。
韓国は、コロナの初期段階では抑え込みに成功、「K防疫」を自賛していた。しかし、すでに全国の感染者の累計は800万人を、死者も1万人をそれぞれ超えた。オミクロン株には現職閣僚やソウル市長、日本の駐韓大使らも感染しており、多方面に影響が広がっている。
日本では17日、まん延防止措置が延長されないことが決まったが、規制緩和で感染が広がった韓国の状況は注視する必要がありそうだ。