PS5生産にウクライナ侵攻が影響? 専門家は「もっと深刻な課題」指摘

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2022年も増産厳しい理由

   2021年は品薄が続いたPS5。ソニーグループは22年2月2日の決算説明会で、半導体を中心とした部品の供給に制約を受けているとして、21年度のPS5生産台数目標を下方修正し、1150万台としていた。

   今年も、PS5の大幅な増産は厳しいと安田氏はみる。まず、半導体チップの基板の材料となる「シリコンウエハー」の世界的な生産量は、前年比で1〜2%程度しか増えないと推測する。ネオンよりも、こちらが生産上の課題だと指摘した。

   また半導体の製造工程の世代や回路の幅を表す「プロセス・ルール」という概念がある。より微小な幅で製造する「プロセス」を使い、半導体を小型化させれば同量のシリコンウエハーあたりから得られるチップの数は増える。ただ、PS5で用いられる回路の幅については、年内は変更なしとの見方だ。

   安田氏によると、PS5に用いられるような最先端のシリコンウエハーの生産は、日本の信越化学工業とSUMCOが大きなシェアを占めている。2社ともウエハーの増産に向け、製造用の設備を増築しているが、これが完了するのは2023年の後半以降になるという。

   23年にはシリコンウエハーの供給が増え、プロセス・ルールも更新される可能性があるが、2022年中のPS5の生産状況は苦しいだろうと話した。

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