「LIMEX」も切れる
名刺10枚分が1シートになって印刷されたのを見た瞬間、J子は急に不安になった。「きりっ子」は不器用でも使えるのだろうか。操作が難しかったらどうしよう。
細川さん 「大丈夫ですよ。こんな風にセットして、ボタンを押すだけです」
給紙トレイにシートを置き、何かの照準を合わせた細川さん。そのままスタートボタンを押すとリズミカルな音と共に、見慣れたサイズにカットされた名刺が次々と排紙トレイに出てくる。30秒ほどで80枚以上、裁断された。
これならできそうだ。自分の名刺作りなんだから、少しは働かないと!(途端に強気)
まず給紙トレイに用紙を置く。重要なのは、機械から照射されるレーザーポインターを用紙の中心に合わせること。今回はちょうど用紙の左端中央部に黒い四角が印刷されているため、その真ん中に赤い点が来るようセットすればOKだ。
カットサイズは自由に設定できる。よくカットするサイズを「きりっ子」に登録しておけば、パターンを切り替える操作一つで、名刺以外のカードやはがきにも対応可能だ。きりっ子のモニターを操作して「名刺サイズ」にカットするパターンに合わせ、スタートボタンを押すだけ。使う人を選ばない。
印刷から、きりっ子へのセット・裁断、10枚分の名刺完成まで、早ければおよそ1分! あっという間に「J子名刺(画像3)」が出来上がった。
J子 「名刺って100部単位で頼むイメージなので、手でカットするとなると骨が折れますね」
細川さん 「現在も、手動断裁機を使っているところはありますよ。人手が多ければ、断裁機を使う方が早く・多くカットできる場合があります」
ただ、手動での断裁は「切る回数」が多いため手間がかかる。使い慣れていないと刃がズレる可能性もありそう......。J子も新入社員時代に数百枚のカードを手動断裁機でカットする仕事を任されたが、決して少なくない枚数を無駄にした過去がある(懺悔)。
しかもMC-22T Plusは、石灰石を原料とした、紙・プラスチックの代わりとなる「LIMEX」にも対応する。木や水を使用しない素材だ。例えばLIMEXで出来た名刺を使うなど、「環境への配慮を意識している企業にもお使いいただいている」と細川さん。機器導入がSDGsにつながる時代だ。
ありがとう、きりっ子! 今度からは、このJ子名刺を引っ提げて取材に行ってきます!