全国の新型コロナウイルスの感染者は累計で500万人を突破、東京では100万人を超えた。6割以上がオミクロン株による第6波の感染者だ。
すでに第6波の感染者数はピークを過ぎたといわれるが、減少は鈍化。死者数は高止まりだ。また、沖縄などでは再び感染者が増える傾向も出ている。
新宿区は「10人に1人」
NHKのまとめによると、2022年3月2日 17時点で 511万2561人。今年に入ってから330万人以上も増えた。
1日当たりの全国の感染者数は、2月5日の10万5614人が最大。その後は緩やかに下降傾向をたどっているが、3月1日になってもまだ6万5434人感染している。
1日現在の死者は累計で2万3908人。こちらも今年に入って5500人以上も増えている。1月中はⅠ日50人以下にとどまっていたが、2月1日に70人を記録してから急増。22日には322人を記録するなど過去最悪ペースに。3月1日も238人になり、高止まりとなっている。
都道府県別の感染者数では、東京都が最多だ。2日17時点で101万8534人となっている。以下、大阪、神奈川、愛知と続く。
東京新聞の特設サイトによると、東京23内の人口に対する感染者の割合は、新宿区がトップで10.34%。区民の「10人に1人」以上が感染している。続いて、渋谷区の9.36%、港区の9.22%、中央区の8.59%の順。歓楽街を抱える区が目立っている。
また、都道府県別の死者数では大阪府がトップで、2月28日までに3886人。東京をやや上回っている。
「まん防」10都道府県で延長へ
第6波の最新状況は、NHKの「直近1週間 人口10万人あたり 感染者数の推移」がわかりやすい。それによると、2月8日に925.6人になった後、減少傾向が続いていたが、2月27日の555.2人を底に下げ止まっている。28日は561.1人、3月1日は563.7人と、むしろ微増している。
東京都では2月28日、3月1日と久しぶりに2日連続で前の週の同じ曜日よりも感染者が増えた。ただし2日は、前週比で減だった。沖縄では3月1日、約1か月ぶりに感染者が1000人を超えている。沖縄の10万人当たりの感染者数は、2月25日から3月1日まで微増が続いている。
新規の感染者数が思うように減少しないことについて、政府分科会の尾身茂会長は2日、国会の審議で、ワクチンの3回目接種が遅れていることも関係していると指摘した。
政府が2月28日に公表した3回目のワクチン接種率は人口の19.3%、高齢者の49.0%。接種したくても「接種券が届かない」「前回のワクチン接種から6か月過ぎてない」などの人が少なくないとされている。
日テレNEWSによると、政府は、今月6日に期限を迎える31都道府県へのまん延防止等重点措置について、北海道や東京、大阪など10都道府県について21日まで延長する方向で調整している。感染状況の改善がみられる新潟、長野、岡山、広島、高知、福岡、佐賀、宮崎、鹿児島については解除する方向だという。