ロシアのウクライナ侵攻を受けて、日本各地ではウクライナ国旗の青と黄色にライトアップして支援の意を示そうという試みが続出している。
熊本城をはじめとする城や、行政庁舎が目立つ。ランドマークとなる建物で、今後予定しているところはあるだろうか。
城と庁舎が多い
東京都はウクライナとの連帯を示すために、2022年2月28日から都庁第1本庁舎を「ウクライナカラー」にしている。兵庫県神戸市でも、ウクライナに一刻も早く平和が訪れるよう祈りを込めて、3月1日から神戸ポートタワーと「BE KOBE」モニュメント、市章山で、ウクライナ国旗をイメージしたカラーにライトアップしている。
全国の史跡でも。熊本城(熊本市)の天守閣は1日から大天守を青、小天守を黄色に照らし、犠牲者への哀悼と反戦の意思を示す。同日からは、伊賀上野城(三重県伊賀市)や豊田城(茨城県常総市)も、ウクライナの国旗カラーに染まっている。ウクライナの首都キエフと姉妹都市提携を結ぶ京都市の二条城は、4日から行う。
ほかにも岐阜市役所は3月1日から、羽村市動物公園(東京都)と横浜市庁舎では2日から、ライトアップを始めた。
東京タワーや通天閣は?
各地のランドマークに、ライトアップの予定の有無を取材した。
東京タワーでは「予定はありません」。通天閣(大阪市)や福岡タワー(福岡市)、さっぽろテレビ塔(札幌市)いずれも、同様に予定はないと話した。ただし、複数の問い合わせはあるそうだ。
通天閣の場合、新型コロナウイルスの感染拡大防止策である「大阪モデル」として「大阪府新型コロナ警戒信号」の役割を担っている。そのため、
「いろいろなものを(点灯)すると、伝えたいメッセージが伝わりづらいのではないかと。まずは、府民への協力依頼というコンテンツでライトアップを使用しています」
と説明した。大阪モデルは府からの要請なので、もし行政からウクライナカラーへのライトアップを依頼された場合には考えたいと明かした。
福岡タワーの広報担当は、「行政からの要請があれば変わるかもしれないが」と前置きし、こう続けた。
「福岡タワーは簡単に色が変えられるシステムではありません。一つの絵のようになっているのでプログラマーに作ってもらうため、1〜2か月かかります」