市内に1000か所の高齢者施設
地元の読売テレビは19日、「あさパラS」で、大阪は新規感染者数で東京を下回ることが多いにもかかわらず、第6波の死者数が全国最多であることを取り上げた。デイリースポーツによると、生出演した吉村洋文知事は、専門家にも明確な理由がわかっていないとしながらも、一つの説を紹介した。
「高齢者と若い世代の生活圏が非常に近いんじゃないかとおっしゃる方もいらっしゃいます。職場もそうだし、生活もそうだし。もともと大阪って狭い所に高齢者の施設もたくさんありますし。大阪市内だけでも1000か所の居住系の高齢者の施設があったりして。非常に生活圏が近い。だから若い人に広がると高齢者にも広がりやすいというのはあると思う」
先の朝日新聞記事によると、死者の多さについてたびたび質問を受ける吉村洋文知事は、「致死率、割合でいくと、大阪は現時点においては、都道府県でいうと真ん中ぐらい」と21日の記者会見でも強調した。人口当たりの死者は多いが、感染者に対する致死率は全国平均なみ、府内の感染者だからといって亡くなるリスクが特別高くはないというわけだ。
同紙の集計でも、府内の第6波の致死率は0.13%で、全国平均の0.11%とほぼ変わらない。一方で、感染した人は多いため、致死率は高くなくても、亡くなる人の数が多くなっている、と同紙は分析している。
第6波の間での人口10万人あたりの感染者数でみれば、大阪府が全国最多の3956人で、全国平均1999人のほぼ2倍。東京都の3459人も上回る。
同紙によると、大阪の3世代同居率は2.5%。全国平均の5.1%よりは低いものの東京の1.8%よりは高い。