効き目はないかと思ったら
ガムと並んで、「氷」を口に含むと酔いに効果的という情報も、複数サイトで見かける。なんでも、氷の刺激が自律神経を整えてくれるのだという。
冷凍庫で製氷し、口に放り込む。
「あ、確かに酔わないかも」
ガムの時と全く同じ感想だが、口に何か入れただけで酔い具合が変わってくるから不思議だ。
もちろん氷は溶けるため、2個め、3個めと何度か放り込んでいく。VRの操作と口に氷を放り込む動作でちょっと忙しい。そして酔いは10分ほどで「こんにちは」とまたやってきた。結局ずっとやっているうちに脳が疲れてきて、気がつくと酔っていた、という印象だ。
最終手段はクスリだ。前出の大正製薬サイトによると、ゲーム酔いには、酔い止めに含まれていることが多い「抗ヒスタミン」薬と「抗コリン」薬の2種類が効果的とのこと。
酔い止めを2錠飲み、30分ほど経過してから実験スタート。ずっと口に何か入れる系のテクニックを試してみたため、「何も口内に含まなくて大丈夫か?」と意味もなく不安になる。
先ほどと同じように、走り回ってみる。視界だけが動く感覚で、またっ「うっ」と口から出そうになる。なんというか、頭が「世界」に圧迫されるような感覚というか。「100」を車酔いで吐きそうな状態とすると、すぐ10の状態に達した。
そんなに効き目はないのかな?と思いながらVR空間を走ったりジャンプしたりしていたが、10分たって気づいた。状態が、「10」から全く動かない!ずーっと微妙に気分は悪いが、吐きそうになったり冷や汗をかいたり横になりたくなるほどにはならず、いつまでも走っていられる。
もちろん個人差はあるだろうが、VR記者カスマルの場合は、最終手段として酔い止めが最も役に立ったという感想だ。