嫌われ者にしない
そういえば、久しく自転車に乗っていない冨永である。日常的な移動手段は徒歩かマイカー、たまに鉄道、という感じなのだ。
歩道では、結構なスピードで追い抜いていくママチャリにヒヤリとする。前後に子ども座席をつけた電動アシストの重量級が多い。わが子の安全が第一の親心であるが、車道が空いている時はそっちを走ってくれないかと思ってしまう。
一方、クルマの運転中には並走する自転車に神経を使う。追い抜く時は、安全のため右に膨らみ、ついつい対向車線にはみ出すことになる。クルマなみの速さで飛ばすのは車輪が細いスポーツタイプで、たいてい若めの男性が乗っている。正面から向かってくる「逆走車」にドキリとさせられることも少なくない。
いずれにしても自転車は、日常的に乗らなくなった者には煩わしいか、怖い存在である。ただそんな私ですら、自転車に免許制度を持ち込むのは無駄だと思う。交通警察の仕事を増やすだけで、街頭での安全確保、とりわけ歩行者保護の効果は知れている。
皆が自転車に乗れるようになる小学生を対象に、学校での講習会など、疋田さんが主張する「教育」を徹底させるほうがいい。そのうえで法的効力のない「こども免許」を発行するのはありだ。自動車、自転車、歩行者の共存に向けて手っ取り早いのは、自転車専用レーンを増やし、互いの安全を物理的に向上させることだろう。
エコ推進の視点からも、自転車利用は社会にとって「善」に違いない。その主役が怖がられたり、嫌われたりするのは忍びない。
冨永 格