次なる「77年」に向けて
朝日新聞は1月29日、毎日出版文化賞や大佛次郎賞などを受書している書家の石川九楊さんにインタビューしている。石川さんは1945年の生まれ。今年77歳。
「45年は近代化のきっかけとなった明治維新が行われた1868年から77年後にあたります。あの敗戦から同じ年数が経ちましたが、その間、この国は私たちは何をしてきたのか。平和憲法を掲げる一方で、世界中で戦争を続ける国の軍隊を駐留させ、核の傘に甘んじる。戦争は悪だとわかっているのに、なぜやめられないのでしょう」
「子供たちや孫たちに、いったいどんなかたちの日本を、世界を手渡すのか。コロナウイルスの感染拡大を機に、もう一度、根本的に、深く考えてみる必要があると思います」
オミクロン株によるコロナ禍で始まった2022年――戦後の「77年」総括する節目の年というだけでなく、次なる「77年」の出発年でもある、という思いが強くあるようだ。