「3代目」の時に衰退
エコノミストからも類似の指摘があった。日本経済新聞の1月21日の夕刊コラム「十字路」で、ソニーフィナンシャルグループのチーフエコノミスト、菅野雅明さんは、戦前と戦後の「77年」には類似性がある、と書いている。
明治以降、20世紀初頭までの約50年は、日本経済の隆盛期だった。しかし、第一次大戦以降は、太平洋戦争の終結まで混乱が続いた。戦後も90年代半ばまでの50年ほどは好調だったが、以後はGDP(国内総生産)の世界シェアは低下の一途。「失われた30年」になっている――。
それぞれの「75年」を3世代が担ったと想定すると、いずれも「3代目」になった時に「衰退」が始まっていると見なしている。
同紙では1月10日にも、論説主幹の原田亮介さんが「成熟国家154年目の岐路」と題し、「2022年は明治維新から154年、昭和の敗戦から77年目にあたる。近現代史を決定づけた2つの節目から何を学ぶか。バブル崩壊後、長く低迷する日本経済を立て直し、安定した成熟国家に導くには何が必要か」と問いかけている。