羽生結弦と羽生善治 2人の「天才」名字のルーツは別の土地

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「埴生」が関係

   同じ「羽生」という名字でも、つい最近、ひっそりとスーパースターの座から退いた人もいる。将棋の羽生善治九段だ。

   2月4日、第80期名人戦A級順位戦で永瀬拓矢王座に敗れて、将棋界のトップランクとされるA級から初めての降級が決まった。羽生さんは長年、多数のタイトルを保持した将棋界のスーパースターだった。2008年には国民栄誉賞も受賞している。

   ちなみに羽生結弦選手の名前の読み方は「はにゅう」、羽生善治九段は「はぶ」だ。『日本人のおなまえっ! 日本がわかる名字の謎』(集英社インターナショナル 発行、集英社 発売)によると、「はぶ」のルーツは種子島や屋久島、「はにゅう」は宮城県に多い。

   羽生九段の祖父は種子島出身だという。「はにゅう」が多いのは宮城県の中でも登米市だが、羽生選手の父は同市で生まれ育った。

   珍しい名前だが、どちらも「埴」が関係しているらしい。埴輪などを造る赤っぽい土のことだ。それが採れるところが、「埴生」。その読み方が、「はに・ふ」から「はぶ」になったり、「はにゅう」になったりということのようだ。

   日本書紀」によると、埴生で土器をつくり、神を祀ったため、天下を治めることができていると記されているそうだ。「羽生」という名字の由来は「不世出の天才二人にふさわしいものだった」と、同書は解説している。

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