アサリの9割は外国産だった 「産地偽装」で分かった食の現実

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保管技術の進歩で偽装が容易に

   農水産物をめぐる偽装は、これまでも繰り返されている。新潟産ではないのに「新潟コシヒカリ」として売られることもあるコメ。中国産の梅が国産に化ける。牛肉の世界では、外国産の牛肉が国産になったり、銘柄牛ではない肉が「但馬牛」などのブランド牛に様変わりしたり。焼き肉店で、生では食べられない肉が売られて、死者が出たこともある。ブロイラーと地鶏、養殖魚と天然物の違いなどは、素人には見分けにくい。

   ウェブメディア「地域百貨」の編集部は2018年、偽装が横行する背景を以下のように解説している。

「なぜ食品会社は法律に違反してまで偽装をするのでしょうか。それは、どの食品偽装事件であっても企業が利益を求めていることが原因にあります。また、食品を購入する際に品質が見た目と表示だけでは詳しく分からないということも理由の一つでしょう」
「見た目から品質を見極めることを難しくしている要因の一つが保管技術の進歩です。外国など遠い場所から輸入した食材であっても、保管技術が高まったことにより見た目・味ともに大きく損なうことなく消費者に提供することが容易になったのです」

   科学技術の進歩が、皮肉なことに「偽装」をやりやすくしているのだという。

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