デンマークは規制全廃
一方では、規制軟化の動きもある。英国は、ナイトクラブなどの客に求める接種証明を1月27日から不要にした。チェコは60歳以上に接種を義務づける方針を撤回した。
さらに際立つのは「水際規制」の軟化だ。日本経済新聞は1月29日、「世界各国、相次ぎ『開国』 水際規制の意義薄れ緩和 厳しい措置は日本のみ」という記事を報じている。
英国は2月11日から、ワクチンを2回接種した人についてはイングランド地方に入国後の検査を不要とする。仏は、英国からの入国者は接種済みなら入国理由は問わない。入国後の自己隔離も不要。独は接種証明書などで入国可。
同紙は、オミクロン株が各国で流行して水際で防ぐ意味が薄れた上、重症者が過去の感染拡大期と比べて増えていないため、と説明している。
最も規制を緩めているのはデンマークだ。CNNによると、EUで初めて国内の規制が全て撤廃された。屋内でのマスク着用義務付けや、飲食店や屋内施設を利用する際の「コロナパス」提示義務、検査で陽性となった場合の自己隔離義務なども撤廃される。政府は新型コロナをもはや「社会的に重大な疾患」とはみなさないと判断したという。
デンマークは人口当たりの感染率が、このところ世界で2番目に多いとされている。それだけに、思い切った方針だ。