今も立ち入り禁止
世界で最も凄惨な原発事故の場所となったチェルノブイリも、ウクライナにある。2021年4月26日のNHKは以下のように最新状況を伝えている。
「旧ソビエトのウクライナにあるチェルノブイリ原子力発電所で、史上最悪の原発事故が起きてから26日で35年となリます。事故を起こした原発は、放射性物質の飛散を防ぐための巨大なシェルターに覆われるなど対策が続いていますが、廃炉に向けた具体的なめどは依然として立っていません」
1986年4月26日、試験運転をしていた4号機で爆発が発生。大量の放射性物質が放出され、消火作業に当たっていた消防署員などおよそ30人が大量の放射線を浴びて死亡した。のちに、多くの子どもたちが甲状腺がんを発症した。
日本では2011年3月に東日本大震災で東京電力福島第一原発の事故が起きて、改めてチェルノブイリの事故が注目されることになった。今も事故現場から30キロ以内の区域は、立ち入り禁止のままだ。
爆発を起こした4号機は「石棺」と呼ばれるコンクリートなどの建造物で覆われた。2019年には「石棺」を外側から覆う巨大なシェルターも設置されるなど、放射性物質の飛散を防ぐための対策が続いているという。