「3回目接種」が進まない
オミクロン株による死者は世界的に増えている。BBCは26日、「米国のコロナ死者数、デルタ株流行時と同程度に 高齢者と未接種者に集中」と報じている。
米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、1日当たりの死者数の7日平均は、今月21日に2000人を超過。23日も2033人となった。これは昨年9月の、デルタ株の流行のピーク時とほぼ同じだという。死者の大半は、65歳以上の高齢者か、ワクチンを接種していない人たちだ。
オミクロン株の感染者数はデルタ株の数倍になっており、入院患者数もデルタ株のピーク時を越えている。
スタンフォード大学の感染症専門家、アブラアル・カラン博士はBBCの取材で、オミクロン株は一般的にデルタ株よりも症状が軽く、今回の死者数の多さは入院率の高さに起因していると指摘している。
「重症化する確率が低くても、絶対数が非常に多いからだ。非常に大きな数に対する『少ない確率』は、大きな数になってしまう」
すでに日本でも、感染者数はデルタ株の流行時を大きく上回っている。基礎疾患がある人や高齢者への3回目のワクチン接種をいかに早く進めるかが、死者数を抑えるポイントになっている。しかし、実際には当初予定より接種が大きく遅れており、不安が尽きない状況が続いている。