無症状者からクラスター
オミクロン株では無症状の人が少なくないことが、当初から指摘されていた。感染しているにもかかわらず、自覚がなく、検査を受けていない人が潜在しているといる可能性がある。
NHKはすでに1月8日、「オミクロン株 "自覚ない感染者"からの拡大に医師が危機感」として、この問題を取り上げている。
番組の中で埼玉医科大学総合医療センターの岡秀昭教授は、「感染していてウイルスを放出しているのに、あまり症状が出ず、自覚がなければ働いてしまうかもしれない」という人がいることを懸念していた。水面下に隠れてしまう感染者だ。周囲に感染を広げるスプレッダーになりかねない。
NHKは19日、実際に無症状者からクラスターが起きた例も報告している。奈良県の男性(30)は9日、友人の披露宴に出席したところ、あとで出席者の一人が無症状の感染者だったことがわかった。同じ円卓テーブルに座っていた8人のうち6人が感染したという。テーブルは座席部分にまで伸びるアクリル板が置かれ、隣の人の声も聞こえづらいくらいしっかり仕切られていた。しかし、オミクロンの感染力は強力だった。ほとんどの人がワクチンを2回接種していたにもかかわらず、感染したという。